どうして格安スマホは「格安」なの?SIM初心者への手引き
どうして格安スマホは安いの?
安い=粗悪品ではない
まず断っておきたいのが、安い=粗悪品ではありません。安いということは適当な作りをしていたり、すぐに動かなくなるのでは、と不安を抱くかもしれませんが、そうした安易な方法で安価に抑えていないのが格安スマホの魅力でもあります。では、どのような方法で価格を抑えているかといえば、格安スマホには下記の特徴があります。
- スペックを落としている
- SIMフリーなので格安SIMを利用できる
といった特徴があります。SIMに関しては後述しますが、スペックを落としているのはどういうことでしょうか。
必要最低限なスペックを
例えば、今ご自身が使用されているスマートフォンから、液晶の美しさが多少落ちてしまったり、データ容量が少なくなったりした場合、それが本当に困ることなのか考えたことはあるでしょうか。もちろん、改めて考えることで必要性を再確認されるかもしれませんが、なかには性能を持て余している部分もあるかもしれません。
個々人によってスマートフォンの使い方は様々で、それが本当に必要なスペックなのかを見極めることが上手なスマートフォン選びの第一歩となります。そして、過多なデータ容量など必要ないスペックを削った結果、格安スマホへ行き着くことは想像に難くありません。
携帯電話としてそれなりの機能をお求めの方へ
格安スマホがピッタリな方は、やはりスマートフォンをそれなりの携帯電話として使いたい方が挙げられます。近年のスマートフォンはスペックが向上しているため、多少スペックを落としたところで難しい操作をしなければ快適に動作します。少なくとも、普段電話をしたり、メールをする分には困らないでしょう。簡単なゲームなら苦もなく動作します。
高性能なスマートフォンは、それこそ小さなパソコンのような存在ですが、そこまでの性能を求めない方には格安スマホで充分である可能性が高いのです。コストパフォーマンスの良い製品と言い換えることもできるでしょう。
格安スマホとAndroid
格安スマホを選ぶ上で一つ注意したいのが、基本的に格安スマホはAndroidを搭載している事実です。iPhoneユーザーだった方は恐らく戸惑いますし、何らかの理由でiOSにこだわりのある方は注意しましょう。反対に、これまでAndroidユーザーだった方は、特に戸惑うことなく格安スマホに移行できるはずです。
格安SIMを選ぶ
SIMとは
近年頻繁に耳にするワードの一つに、SIMがあります。SIMカードとは、Subscriber Identity Module Cardの略称で、各電話番号と結び付けされているカードを指します。これがなければ通信ができないため、スマートフォンには欠かせない部品となります。
また、形状は主に3つに分かれており、標準サイズのSIMカードとmicroSIMカード、そしてnanoSIMカードがあります。標準サイズやmicroSIMサイズのものはXperiaやGALAXYで使われており、nanoSIMカードは主にiPhoneで使用されています。
SIMとロック
携帯電話には様々なキャリアがありますが、キャリアが異なることでSIMカードとスマートフォンを紐付けできないケースが多々あります。auとソフトバンクのような異なるキャリア同士では、SIMカードを使用できないよう制限しているということです。これをSIMロックといい、格安SIMでも端末がロックしていると利用できないのです。
ただし、各キャリアにはロック解除義務化が定められているため、店舗に行けば解除してもらうことは可能です。
三大キャリア以外のSIMカード
今日本で最も有名なキャリアは、au、ソフトバンク、docomoでしょう。しかし、それ以外にもSIMカードは存在します。Y!mobileや、UQmobileがこれに該当するでしょう。これがいわゆる格安SIMカードで、このSIMカードをロックのかかっていないスマートフォンに挿入することで、格安スマホができあがるのです。
SIMカードと周波数
周波数の合致
ロックフリーのスマホに格安SIMカードを挿入すれば完了かといえば、もう一つ注意点があります。それは、回線の問題です。各端末には周波数が設定されており、その周波数とSIMカードが合わなければ正しく使用できない可能性があるのです。そのため、購入前に希望の端末とSIMカードの相性はどうかを確認しなければなりません。
LTEと3G
特に注意したいのが、LTEと3Gの問題です。LTEは多くのキャリアが同じ方式を採用していますが、3Gは各キャリアが別々の方法を採用していることが多く、結果繋がらないトラブルに発展しかねません。ちなみに、多くのSIMカードはLTEに対応しているため、3Gでは通信速度が遅すぎると感じている方も安心して利用できます。
とはいえ、全てのSIMカードが対応しているわけではないので、主だった業者を選ばない場合にはLTE回線を利用できるか確認しましょう。
特に強いdocomoの回線
今、どのキャリアがSIMフリーにオススメかというと、docomoの端末が挙げられます。docomoはSIMフリー化に注力しており、SIMフリーユーザーのほとんどがdocomo回線を利用しているほどです。また、先程挙げたY!mobileやUQmobileなどはdocomoの回線を利用しているため、docomoユーザーは簡単に乗り換えられるメリットもあります。
MVNOとは
MVNOの特徴
Mobile Virtual Network Operatorの略称が、MVNOです。通信インフラを整えてきたのが大手キャリアならば、その通信インフラを活用して格安SIMを消費者に届けているのがMVNOです。つまり、格安SIMカードを提供している存在=MVNOと捉えて間違いありません。
格安スマホと格安SIMカードを組み合わせることで、その他スマートフォンより安価でスマホを手にすることが可能になったのです。
MVNOと通話料
こうした格安スマホですが、通話料が想像以上に高く付いてしまった、というトラブルはよく耳にする話です。少し前までは、MVNOのサポート体制が万全でなかったため、プランも豊富に用意されているとは言えない現状がありました。しかし昨今では、MVNOも各種プランが充実してきており、なかでも通話料に関するプランは様々です。
一日の通信料で選択できるものや、家族で通信量を分割できるプランなど、個々人やご家庭に合わせたプランが用意されているのです。そのため、通信料が膨大な金額になってしまった、という事態は避けられるでしょう。
SIMカードと通信速度
当然ながら、SIM毎に通信速度は異なります。通信速度は基本的に、朝夕に向上する傾向にありますが、昼間になると少し遅く感じることも珍しくありません。しかし、SIMカードの中でも通信速度の速さを謳っている業者を選べば、そうした苦悩に苛まれることもなくなるのです。
群雄割拠のMVNO界
今多くのスマホユーザーがMVNOを活用していますが、それだけにMVNOは各社差別化を図ろうとしています。その最たる例が、キャンペーンです。特に契約時のキャンペーンは少しでもお得にしようと開催されており、このキャンペーンが決め手になるケースも珍しくありません。初期費用のかからないキャンペーンもあれば、ギフト券がもらえるキャンペーンもあります。
特定のゲームアプリの通信料金を一定期間無料にするキャンペーンもあります。どこのキャンペーンも変わらないと考えている方は、一度各MVNOを比較してみると、思わぬ収穫があるかもしれません。
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