SIMは?端末は?失敗しない格安スマホの選び方
注目が高まる格安スマホ
格安スマホとは
もはや生活必需品と言っても過言ではないほど普及が広がるスマートフォンですが、スマートフォン業界の中でも最も注目を集めているのが「格安スマホ」です。
格安スマホとはdocomo、au、ソフトバンクのいわゆる3大キャリア以外の通信回線を利用するスマートフォンの総称で、MVNOと呼ばれる料金が格安な通信会社とSIMフリー端末の組み合わせで主に利用されています。
格安スマホの特長は料金の安さ
格安スマホの最大の特徴は料金の安さです。
キャリアでスマホを契約すると最安プランでも毎月5000円前後の料金がかかりますが、格安スマホなら毎月1000円前後と月額料金を約5分の1に抑えられます。景気回復が遅れる中で節約志向は強まる一方ですが、格安スマホを活用すれば毎月の通信費を大きく節約できるでしょう。
自由度の高い格安スマホ
料金と並ぶ格安スマホのもう一つのメリットが「自由度の高さ」です。キャリアでスマートフォンを選択すると利用できる端末はキャリアが販売するものに限られます。キャリア製の端末にはSIMロックという利用制限がかけられているため、docomoユーザーがauで発売された端末を利用したいと思っても購入や使用は不可能でした。
2015年からはSIMロックを解除できるようにはなったものの回線契約の必要性や購入制限などは撤廃されず、気に入った端末を自由に選ぶことは困難です。
格安スマホにはキャリア製スマホのような制限はありません。格安スマホに使われるSIMフリー端末はSIMロック制限がかけられていないので、どの通信会社のSIMカードでも自由に組み合わせて使えます。端末がその通信会社の周波数帯に対応しているかという問題はありますが、それさえクリアしていれば端末によって利用できる通信会社が制限されることはありません。
進歩の早いスマホ業界では最新のフラッグシップ端末でも半年もすれば高性能の新型モデルが発売されますが、格安スマホなら次々と最新機種に買い換えられます。キャリアスマホのように通信会社の違いや2年縛りなどの制限がかかる心配はありません。
格安SIMの選び方
格安SIMを提供するMVNO
格安スマホで使われる格安SIMは、MVNOと呼ばれる通信事業者によって提供されています。MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator」の略称で、日本語では「仮想移動体通信事業者」と翻訳されます。
MVNOはdocomoやauなどと同じようにモバイル向け通信回線を提供する事業者ですがVirtual(仮想)という言葉が入っているように一般の通信事業者とは大きく性質が異なります。
MVNOは通信事業者ではありますが自前の通信回線を所有していません。docomoやau、ソフトバンクが設置し所有している既存の通信回線をレンタルし、そのネットワークを利用して通信事業を行うのがMVNOです。
MVNOのネットワークはレンタル元と同じ
MVNOのネットワークは大手キャリアのものをレンタルして使用しているため、サービスネットワークの質はキャリアと同水準です。小規模のMVNOであっても設備そのものは大手キャリアの通信回線であり、カバーエリアはキャリアと全く同じです。
MVNOだから通信できるエリアが狭いということはありません。通信回線のメンテナンスもキャリア側が担当しているので安定性にも大きな問題はなく安心して使えます。
どのキャリアの系列かに注目
MVNOはキャリアのネットワークを利用する事業なので、レンタルしているキャリアによってサービス品質が異なります。
3大キャリアはそれぞれエリアのカバー範囲が異なりますが、docomoの電波は入るがauは受信できないというエリアでau系列のMVNOを選んでしまうと全く通信できなくなってしまいます。加入前にMVNOがどのキャリア回線を使っているのかを確認しておきましょう。
データ容量を見直して料金を安くする
MVNOの多くは毎月の上限データ容量によって料金が異なるプランを用意しています。平均的な相場としてはデータ容量の上限が1カ月1GBのプランで500円前後、データ容量3GBのプランで1000円前後で通信上限が低いほど料金も安くなります。
キャリアのプランは1カ月7GBが主流ですが、スマートフォンをあまり使わない人やWi-Fi中心で使う人には7GBのデータ容量は多すぎます。普段どのくらいデータ通信をしているのかをチェックし必要最低限のデータ容量プランに変更すれば、無駄なデータ容量にお金を払うことなく通信費を最低限に抑えられるでしょう。
通信速度は実測値を参考に
格安SIM選びで料金と並んで重要なのが通信速度です。
MVNOはキャリアからレンタルした回線を会員で共有するため、接続人数が増えるほど一人あたりの帯域が狭められ通信速度が低下してしまいます。特に顕著なのが通信が集中する昼休みの12時から13時前後と帰宅するビジネスマンやOLがスマホを使う17時から18時前後で、この時間帯にはほとんどのMVNOで通信速度が大きく低下してしまいます。
回線が貧弱なMVNOだとまともに通信できなくなるほど速度が低下するので、十分な速度が確保できる格安SIMを選ばないと実用に耐えません。
MVNOが公表している回線速度は最高の条件下で計測されたベストエフォートであり、その速度が常時補償されるものではありません。インターネット上には主要な格安SIMを使って時間帯別に実測した通信速度を公表しているページがあるので、実測値を参考にストレス無く使える速度が期待できる格安SIMを選びましょう。
SIMフリー端末の選び方
SIMフリー端末は家電量販店や通販で購入可能
格安スマホで使うSIMフリー端末は家電量販店や通販で購入可能です。MVNOによっては端末と格安SIMをセット販売しているところもあり、長期契約を条件に割引価格での販売も行っています。
SIMフリー端末はキャリア端末のように制限がかけられていないため、基本的に好きな端末を自由に選べます。ただし、格安SIMを使うには周波数や通信規格が通信会社に対応している必要があります。
特にau系列の格安SIMは注意が必要です。au回線は通信規格がdocomoやソフトバンクと異なるため未対応の端末が少なくありません。購入前にau系SIMが使えるかどうか必ず確認しましょう。
売れ筋は3万円台のミドルクラス
SIMフリー端末の売れ筋は3万円台のミドルクラスです。このクラスのSIMフリースマホは日常使用に十分な性能を有しており、価格と使い勝手のバランスがとれたコストパフォーマンスに優れた端末が揃っています。MVNOのセット販売もこのクラスを中心に揃えられており、初めてスマホを使う子どもや高齢者にもオススメです。
ビジネスから普段使いまで十分使えるスペックですが、高性能が要求される3Dゲームには不向きです。コストを抑えるためジャイロやFeliCaなどセンサー類が搭載されていない端末も多く、期待していた機能が使えない可能性もあるので注意してください。
目的をはっきりさせよう
自分にあったSIMフリー端末を探すコツは、目的をはっきりさせることです。スマホを何に使うのか、いつどこでどんなシーンで使うのかを考えれば必要なスペックや機能がはっきりします。
とりあえずスマホが持ちたいなど目的がはっきりしないのであれば最安クラスの端末は避け、ミドルクラス以上の端末を選びましょう。機能の絞りこまれた安価な端末はスマホを使いこなせる上級者向けです。ネットのレビューや周囲で格安スマホを使っている人の意見を参考にして、ある程度スペックに余裕のある端末を購入しておけば安心です。
不満を感じたら気軽に変更できる
格安スマホのメリットは、長期契約の縛りがなく変更が容易なことです。
端末一括購入ならキャリアのような2年縛りもないので、とりあえずスタートしてみて不満を感じたら気軽に切り替えても問題ありません。端末は中古で売れますし、違約金や解約金無料のMVNOは珍しくありません。最初から完ぺきを求めるのではなく、格安スマホを使いながら自分にあったプランやスタイルを探していくのもひとつの方法です。
このコラムが気に入ったら
ぜひ「いいね!」をお願いします♪
みんなに役立つ情報をお届けします。